活蟹の処理の仕方…茹で花咲ガニ
蟹を食べよう!と考えたときに蟹の通信販売サイトを見て見慣れない名前のカニが販売されているなぁと感じたことはありませんか?そのカニの名は、“花咲がに”。主に北海道の最東端にある根室の花咲という土地周辺で獲れることからこう呼ばれ親しまれています。その真っ赤でゴツゴツとした見た目からは想像もつかないような深みのある甘みと、身の柔らかさが魅力のカニです。本州ではまず味わうことのできない、大変貴重なカニです。花咲ガニの甘みがあり濃厚な味わいは、 日本酒や焼酎はもちろん意外にも白ワインやシャンパン、ブランデーなどの洋酒にもとてもよく合うので、お酒を良く飲まれる方はぜひ一度味わってみてほしいと思います。
では、茹でていきましょう。他のカニを扱うときと同様に、必ず軍手か厚手のゴム手袋をつけましょう。花咲ガニの甲羅や殻についているトゲも相当立派なものですので、力を入れて触ると簡単に手指を怪我してしまいます。
鍋いっぱいに水を用意し、塩加減を調節します。花咲ガニは基本的に塩分濃度が4パーセント前後で茹でるのが業界では通説とされており、海水と同じくらいで茹でるというのが通常ですが、塩っ辛く茹であがってしまうと花咲ガニの魅力“甘み”を打ち消してしまいもったいないですから、塩加減に自信の無い人は気持ち塩味薄めで茹で上げると良いでしょう。塩加減を濃く茹でてしまうよりも、薄めに茹でる方がポン酢やカニ酢などに漬けて食べるときに調整することが可能だからです。花咲ガニはカニの中でもカニ酢との相性が大変良いので、まずは茹で上げたカニそのものの本来の旨みを堪能しつつ、カニ酢でさっぱりと食べるのが良いと思います。
塩分を調節した塩水を沸かして完全に沸騰させたら、蟹を入れましょう。蟹をいれるときは、甲羅を鍋の底へ向くように(上から見たら、蟹のお腹が見えるように)いれてください。蟹が浮いてくるようであれば、落し蓋をした方が美味しく茹であがります。沸騰した湯に蟹を入れると、一度湯の温度が下がってしまうので再度沸騰するように火加減を調節し、再度沸騰してからは蟹の重さ(大きさ)に対して時間を変えていきます。
花咲がにの茹で時間の目安としては、蟹の重さが500g前後であれば蟹を入れて再沸騰後15分、700グラム前後の重さのものであれば再沸騰後18分、1キログラム前後のものであれば再沸騰後20分は茹でてください。茹であがったら蟹の表面についた白いアクや体液を水で洗いながし、甲羅を下にしてザルなどに置いて余分な水蒸気などを抜けさせてれば茹で花咲ガニの完成です。