カニのマイナー部位、“内子”と“外子”について
カニを食べる…そう聞いたときあなたは、いったいどのようにカニを食べることを想像するでしょうか?カニの脚にガブッと噛みつくのも良いでしょう。カニミソをじっくり味わうのも捨てがたいですよね。でも、内子と外子の魅力についてご存じの方って、少ないと思います。一度味わうとやみつきになってしまうといわれるカニの内子と外子について、ご紹介いたします。
カニといっても、内子と外子に巡り合えるのは一部の子持ちのカニのみです。内子と外子はカニの卵ですので、子持ちのメスのカニだけが持っています。カニの内子は、甲羅を外すと中に見ら紫色の塊が見えると思いますが、その部分のことです。茹であげるとオレンジ色に変色します。そして外子は読んで字の如く蟹の外側、腹部に房になってたまっている粒上の子のことです。これがなぜ貴重なものかというと、タラバガニのメスをお目にかかることはごく僅かなチャンスしかないからです。市場にいってもごく僅かな数しか水揚げされないメスガニを、カニの通信販売で購入することが出来るのですから、これは味わっておかないともったいないと思います。
活ガニを手に入れた際の調理方法としましては、簡単な塩漬けをご紹介します。まず内子を甲羅からはずして取りだし、ガーゼなどで優しく包みます。その上から塩で挟み込んで重石を乗せ8時間程度おいてください。ガーゼに包まれた内子が、ジャムのようになっていたら完成です。おすすめは、日本酒や焼酎の肴としてはもちろん、炊き立てあつあつのご飯にのせても美味ですよ。加工して販売されているものは、なかなか手を出せないような値段ですのでこの機会にぜひ召し上がってくださいね。
外子については、醤油漬けがおすすめです。房ごと蟹から切り離し、軽く塩で揉みましょう。揉んだら水でサッと洗い流してから薄口しょうゆに一晩付け込んでください。たったのこれだけで出来上がりです。こちらもおつまみとしてはもちろんご飯のお供に最高です。滅多にお目にかかれない購入品ですから、ぜひ活蟹を手に入れた際はご自分で調理なさってみてください。
浜茹での状態で内子と外子を手に入れた場合は、内子であればそのまま食べるのが一番美味しいと思います。カニの脚とは全く違った食感と味わいですので存分にお楽しみください。外子についてはそのまま食べても良いですし、お好みでカニ酢や酢醤油、わさび醤油でも美味しく召し上がれますよ。